どうも、漫画が大好きで止まないかめざらし(@KameZarashi)です。
サッカーの世界で平凡な才能しかない主人公が努力だけでのし上がっていく漫画「カテナチオ」
サッカー漫画「ブルーロック」のように人間離れしているわけではなく、現実味のあるプレーや描写が特徴的な漫画です。
サッカー漫画は色々と読んできたけど、どうせつまらないんじゃ……
ヤンジャンやニュースで見たり、友達に勧められたけれど読むべきか迷っている方はたくさんいると思います。
そこで、実際に読んでいる筆者の結論を言うと
努力系漫画の中ではピカイチで面白い
です。
本記事では、「カテナチオ」のつまらない部分と面白い部分、実際に購入した人の感想・評価までを解説していきます。
作品情報
あらすじ
サッカーで欧州(ヨーロッパ)の頂点を獲ることを夢見る高校生の嵐木八咫郎(あらきやたろう)。
彼は高校入学時から「3年後にプロになる」「10年以内に欧州のビッグクラブに移籍して欧州の頂点を獲る」と豪語し、人生をその実現に捧げてきた。
しかし、高校3年生の冬になってもJリーグの内定はなく「自分は天才ではない」ということに気付き始めた嵐木。
そんな中、プロチームのスカウトにアピールできる最後の大会に挑むことになる。
結果は負けに終わり、プロからのスカウトも嵐木の夢も潰えたが、1人のイタリア人(シルヴィオ・テスタ)の目に留まる。
根底のメンタリティと純粋な勝利への渇望を評価したシルヴィオ・テスタが現れたことにより1度潰えた「ヨーロッパの頂点を獲る夢」が再び動き出す。
努力が才能に勝つことはできるのか……
といった風な内容になっています。
主人公の本気度や努力に引き込まれ、物事に本気で向き合ってこなかった人に刺さる名言がたくさん出てきます。
努力をし続けるというのも一種の才能だね
「カテナチオ」のあらすじが粗方分かったところで、漫画情報について詳しく見ていきましょう。
漫画概要
出版社 | 集英社 |
ジャンル | サッカー |
レーベル | ヤングジャンプ・コミックス |
連載スタート日 | 2022年10月27日 |
巻数 | 3巻(23年11月現在) |
作者 | 森本大輔(もりもと だいすけ) |
レーベルとは出版社のなかのカテゴリーみたいなものだね!
作者情報
森本大輔(もりもと だいすけ)
活動開始 | 2021年6月 |
代表作 | 「まだ、何も知らない」 |
実績 | 週刊ヤングジャンプ月例新人漫画賞 シンマン賞84回月間ベスト |
森本先生の読切作品である「まだ、何も知らない」は、
- 行動しないことには何も分からない
- 自分が向き合ってこなかったものに向き合うと得られる発見もある
というメッセージ性がある漫画となっています。
40ページ程度なのにもかかわらず、自分も行動してみようという気持ちにさせられるので、「やる気が出ない」というときにおすすめです。
また、「漫画家になりたいと本気で思ってからはどんなことをしましたか。」というインタビューに対して
一週間に一本程度、プロットなどを担当編集者に送り続けた時期がありました。
引用:森本大輔先生特別インタビュー
頭の中で考え続けるんじゃなくて、これだと思ったやつをすぐ描いて、溜める、の繰り返しで作品の完成にたどり着いたと思います。
送り続けたプロットの最後のものが『カテナチオ』でした。
出し続けていたプロットの主人公は最初から『カテナチオ』の嵐木みたいな感じの人でしたね。
僕は、結果的に「となりのヤングジャンプ」で描いた読切が連載にそのままつながりました。
あくまでそれは一例だと思うので、連載を掴むための具体的な方法論はわからないです。
一つだけ思うのは、とにかく数打つしかないのかなと思います。
今振り返ってみて、受賞後すぐに『カテナチオ』の読切がつくれるとは思わないです。一発で連載までたどり着くことはできないと思います。
あまりどうやったら連載になるとか考えずに、面白いと思うものをその都度アウトプットし続けることが大事だと思います。
と答え、連載にたどり着くまでの努力と経緯が露になりました。
結果が出なくても数を打ち続けることが大事なんだね
他にも、森本先生の考えや人柄をインタビューで知ることができるのでぜひ一度ご覧ください!
カテナチオがつまらないと思われる理由
どれだけ評価がいい作品でもつまらないと思っている読者は一定数いると思います。
そこで今回は「カテナチオ」がつまらないと思われる理由について解説してきます。
イラストは好みが分かれる
出典: 漫画『カテナチオ』 1話より(森本大輔)/ ヤンジャン
森本先生の作画は少し独特で、他の漫画とは違い癖のあるタッチで描かれています。
この作画が苦手という読者もいますが、僕的には登場人物の狂った表情やぶっ飛び具合を表すのにベストマッチした作画だと感じています。
主人公がぶっ飛んだ努力家ということは作画を見るだけで分かるよ
また、作画が苦手な人でも読んでいくうちにストーリーに引き込まれ、気にならなくなること間違いなしです。
熱い友情やチームプレーが好きだとつまらない
欧州サッカーの特徴として、
サッカーが上手い人間が王様
といったことが挙げられます。
サッカーはチームスポーツということもあり、チームワークを重視・強調する漫画が多いです。
そのため、アツい友情やチームプレーのサッカーを期待しているとつまらなく感じてしまうかもしれません。
しかし、プロ同士生き残りたいがために、お互いがお互いを活かすチームプレーが輝くことはあるので注目です。
各キャラそれぞれ得意なプレーが違ってカッコイイよ
欧州のプロクラブはビジネスに特化している
欧州のプロクラブはビジネスに特化しており、クラブや人が冷たい傾向にあります。
そのため、チームメイトを蹴落としてでもプロの世界に生き残ろうとする状況下が描かれています。
実力で示さなければ何もできないということだね
クラブでの待遇も良いわけではなく、周りからは日本から来た凡人と思われる中で、主人公がどう対応・成長していくのかが見どころです。
出場選手の紹介が酷い
漫画の3巻でU-18とU-23の選手を紹介したのですが、「そのシーンが酷い」という意見がありました。
内容としては、
- 1つのページを2コマ(上下)に割り、その2コマにU-18とU-23の選手を紹介(ポジション別)
- これを選手分(11人+ベンチ)行う
といったものです。
選手分(11人+ベンチ)行うと12ページにもおよび、見開き6ページを選手紹介で使用したということになります。
紹介内容は「名前・年齢・出身・ポジション・キャラクターの顔」のみだったので、筆者としても「少し大胆に使い過ぎかなぁ」と思いました。
しかし、ここで紹介されたキャラクターは後のシーンでピックアップされているため、今後注目される可能性もあるのではないでしょうか。
カテナチオの面白い部分を紹介
つまらないと思われる理由を解説してみましたが、それ以上に面白い部分がたくさんあります。
- キャラクターの個性が豊か
- 端的に伝わる強烈なセリフ
- 努力の可能性
- ハラハラドキドキするシーンが多い
- 海外サッカーの実情を知ることができる
- サッカー漫画では異例の主人公がセンターバック
この節では面白い部分を詳しく解説していきます。
キャラクターの個性が豊か
「カテナチオ」の主人公である嵐木八咫郎は凡人といえども、精神面においてはネジがぶっ飛んだ人間です。
その個性の強さから、他のキャラクターの個性が薄れると思われがちですが、
- 主人公を全否定する監督
- 性格の尖った生粋のドリブラー
- すべてを見透かしているチーフスカウト
といった風に、どこかしらのネジが外れている狂気じみたキャラクターが続々と出てきます。
そのため、新たなキャラクターの登場に惹かれ、ストーリーとして飽きることはありません。
森本先生の作画がより個性を際立たせるよ
端的に伝わる強烈なセリフ
「カテナチオ」の作者である森本先生はそのシーンに最適な言葉を端的に伝えるのが得意です。
「セリフを考えるときに意識していることは何ですか?」という質問のインタビューでは、
アウトプットの積み重ねだと思います。日々、日常の生活でいろんなこと考えておくとよいと思います。
例えば、ニュースをみていて自分の中で、何かしっくりこないなってことあるじゃないですか。これどうなんだって思ったものを、自分の言葉で答えを模索して、いろんなことを考えた積み重ねを作品で吐き出している気がします。
たまにツイッターとかユーチューブのコメント欄に、しっくりくるコメントがあるじゃないですか。テレビのコメンテーターとかのコメントでも、内容も、表現も、一番端的に言ってくれたみたいなものってあるじゃないですか。最初からそういうものをつくることはできないので、ずっと頭の中でぐちゃぐちゃと考え続けています。考えているとアンテナも敏感になるので、色々な人の発言など情報が頭に入ってきますし、感度が上がる気がします。
引用:森本大輔先生特別インタビュー
セリフだけをよくしようとすると上手くいかない気がします。あくまで、言葉は思っていることを表現しているだけなので、その思っていることの部分が何にもないと、飾っているだけのセリフになってしまいます。
思っていることと、言葉がリンクしてこそ、良いセリフになると思うので、普段からいろいろな物事に対して、考える方が大事だと思います。考えることを積み重ねてこそ、表現がついてくる気はしますね。
と述べ、良いセリフが生まれる秘訣を話していました。
それだけではなく、読みやすいように文字サイズやコマ割りにも気を遣って作成しているみたいですね。
努力の可能性
「カテナチオ」の主人公である嵐木八咫郎は努力の才能に満ち溢れた人間です。
- 放課後はすべてサッカーに使うため、学校では1秒も無駄にせず勉強する
- セレクションに落ちたとしても落ち込む時間が無駄のため、すぐ練習に取り掛かる
- 勝つためならファウルをおかすことも厭わない
このように、普通の人ではできないことを平然とやってのける精神力を持ち合わせています。
そして、これらの努力をすべて駆使して才能のない主人公が才能に恵まれた選手を止めるというところがこの漫画の醍醐味です。
また、人生のすべてを余すところなく努力に注ぎ込む姿を見せられると、自分もやる気や勇気が出てくることでしょう。
ハラハラドキドキするシーンが多い
「カテナチオ」は、主人公が窮地に立たされ、ハラハラドキドキする展開が多い傾向にあります。
例えば、
- 試合に勝たなければ夢が潰える
- あと1プレーで結果を出さないと入団できない
といったシーンが挙げられます。
主人公だから良い結果になるということは一切なく、欧州サッカーの厳しさをリアルに表現しているからこそ得られるハラハラ感・ドキドキ感が堪りません。
この状況からどうするの?っていう気持ちになるよ
海外サッカーの実情を知ることができる
日本を舞台にしたサッカー漫画では見れない、海外サッカーでのやりとりや内情を知ることができるのは新鮮で面白い部分です。
日本とは一風変わった雰囲気や会話が見れるよ
また、サッカー漫画においてフロント陣の考えなどは取り上げられることが少ないので、海外ではチーム全体の戦略をどうしていくのかというところが見どころの1つです。
フロントはクラブの運営や戦略的な決定を担当する役割があるよ
サッカー漫画では異例の主人公がセンターバック
基本サッカーはドリブル・パス・シュートの3要素が分かりやすく目立つため、漫画の多くはこれらを目立たすように描かれています。
このことから、攻撃に特化した主人公ばかり出てくるというのが従来のサッカー漫画でした。
しかし「カテナチオ」では、主人公がセンターバック(CB)という守備を担うポジションであり、守備を担うポジションだからこそ、新たな視点や考え方を見ることができます。
守備の本場イタリアでどこまで通用するのかが見どころだね
主人公がセンターバックなのでドリブル・パス・シュートの描写は少なくなっていますが、それぞれの分野に特化した選手が出てくると思うので、これからの展開に期待です。
カテナチオの感想・評価は?
ここからは、実際に「カテナチオ」を読んでみた筆者の感想や世の中の意見を解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
筆者が読んでみた感想・評価
実際に最新巻までを購入している筆者の感想を述べていきます。
「カテナチオ」の評価をレーダーチャートで表すとこのような形になります。
先ほども述べたように万人受けするような作画ではないため、作画の評価だけ少し低くなっています。
なかでも高く評価しているのは、
スピード感
です。
3巻まで一気に読んでみたところ、
- 説明が長ったらしい
- 深堀りし過ぎ
- 過去描写が長い
といったことは一切なく、ストーリーや設定が頭にスッと入ってきていつの間にか読み終わっているような漫画でした。
テンポよく話が進んでいくよ
1つだけ注意点を挙げるとすれば、
サッカー好きな読者の方が刺さりやすい
ということです。
サッカーが好きでなくても、必殺技などを使って雰囲気だけで楽しめるような漫画ではなく、欧州サッカーの壁やプレー、人情をリアルに再現した漫画です。
そのため、サッカーが好き・スポーツが好きという方におすすめしたい漫画となっています。
実際に購入した人たちの感想・評価
実際に購入して読んだ人たちの感想としては、
絵が独特だけど面白い
という意見が多い傾向にありました。
これまでに何作もサッカー漫画がある中で、このような高い評価が得られているのは凄いことです。
中には、今話題沸騰中のサッカー漫画「ブルーロック」よりも面白いという意見も見受けられました。
購入して損したという意見はなかったよ
カテナチオは打ち切りになるのか?
カテナチオと検索すると、打ち切りという言葉が出てきて驚いた方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、
打ち切り予定なし
です。
打ち切りと騒がれる理由についてはこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
まとめ
「カテナチオ」がどういった作品でどういった評価なのかを理解できたでしょうか?
カテナチオがつまらないという意見は僅かで、
- キャラクターの個性が豊か
- 端的に伝わる強烈なセリフ
- 努力の可能性
- ハラハラドキドキするシーンが多い
- 海外サッカーの実情を知ることができる
- サッカー漫画では異例の主人公がセンターバック
以上のことがカテナチオが面白いと言われる所以です。
興味を持った方はぜひご覧ください!
どうも、かめざらし(@KameZarashi)でした。
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